『身近な存在であり続けます』

中村 香野
(推薦者:小林 亮)


2014年9月に入ってすぐのこと
昼ごろ、事務所で作業をしていると
中村さんからインカムが入りました。

「体調が悪そうなお客様がいます」

中村さんがカウンターで
お客様対応をしていたとき、
ふらふらと向かってくる
男性のお客様がいました。

「どうしたのかな?」
そう思って聞いてみると、

「具合が悪いんだ。
でも、今日はもう帰るだけだから
大丈夫、大丈夫」
そうおっしゃるお客様でしたが、

カウンターから帰るときも、
今にも倒れそうだったみたいです。

三郷店では高齢のお客様が多く、
具合が悪そうなお客様に対して、
インカムが多く飛ぶんです。

何度かお店で見かけたことがあるものの、
あまり会話をされないお客様でした。

しかし、そんな様子を見て心配になり、
持ち場を離れるため、
インカムで報告をもらいました。

「お客様、心配なので 
 ちょっと付き添います」

そのお客様は、
トイレに寄りたいとおっしゃったので、
入り口まで付き添ったそうです。

ここから先は男性用トイレのため
中村さんは入れません。

そこで、インカムで呼びかけていました。

粟崎さんはその時、
ホールメンバーが足りないものの、
自分が一番自由に動ける、ということで
自ら対応をかって出ました。

粟崎さんはトイレから出た後、
静かなところで休んでいただくため、
一緒に車のところまで付き添いました。

「体調が悪そうなので、
今日はお帰りになって休んでください。

 とりあえず横になって。
楽になってからで大丈夫です」

とお伝えし、
事務所にいる私に報告してくれました。

私は様子を見るべく、
お客様の車まで向かいました。

すると、お客様は少しぐったりされており、
救急車を呼ぶか判断するべく、
私はこう声をかけました。

「お客様、お車で気を失ったら 
 気づかれない可能性があるので、
 病院に行ってください!運転できない
 ようでしたら救急車を呼びます」

「家が近いから、 
 お母さんに迎えに来させるから大丈夫」

お客様は、振り絞るような声で、
そうおっしゃいました。

顔色は良くありませんでしたが、
意識もしっかりされていて、
会話もできるようだったので、
奥様が来るのを一緒に待ちました。

しばらくして奥様がいらっしゃいました。
運転席に乗り込み、
車を出そうとしたその時、
お客様の容態が急変しました。

顔色がさらに真っ白になり、体温も低下。
ぐったりとうなだれるお客様。

それを見た私は、
「奥様、やっぱり救急車呼びます!」
と言って電話をかけ、
お客様は救急車で病院に向かわれました。

その日の夜、
奥様から電話がありました。

「すぐに手術する必要があって
入院することになりました。
 すみませんが、
車をそのまま置かせてください」

その後2日は車が停められたままでしたが、
後日、奥様が車を取りに来られたそうです。

その時、対応したメンバーの話では、
「手術は無事に終わったそうで、
お礼をされていきました。

 元気になったらまた
お店にいらしてくれるそうです」

それを聞いた私は、
ほっと胸をなでおろしました。

後で聞いた話ですが、
実はこの時、
男性のお客様の動脈が切れていたらしく、

救急車で運ばれた後 
すぐにドクターヘリで 
緊急搬送されたみたいです。

気づくのが遅かったら…、
対応が少しでも遅れていたら…。
そう思うと恐ろしくなりました。

このお客様の命を救ったのは、
お客様の違和感にいち早く気づき、
すぐ行動して報告してくれた中村さん。

そして、中村さんからのバトンをつなぎ、
私までつなげてくれた粟崎さん。

その三郷店の基盤となっているのが、
何でも言い合える風土。
そう考えています。

その風土が、
根強いファンを作っていることは
間違いないと確信しています。

これからも、この三郷店の風土を
もっと根付かせ、
メンバー全員でお客様と
向き合っていきたいと思っています。
そして、三郷店をもっともっと
お客様から支持される
お店にしていきます。